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2018年9月29日 (土)

001-3 八つ墓村

 こちらは、初期の鬼火バージョンから一転、物語に即した具象的な表装画になった。鎧の紐の色、老婆の顔の皺・後れ毛・着物の柄などディテールの一つひとつ克明に描きこまれたその表現技法は、代表作というにふさわしい。蝙蝠は背表紙にまで翔んでいる。昭和51年10月における第2回「横溝正史フェア」の広告では、すでにこのバージョンの表紙が掲載されている。前年の昭和50年には出ていたと思われる。作者や編集部が余程気に入っていたのだろう。その後、かなり後期まで使われていたようだ。「よ5-1」とシリーズ名が変わった後も、平成8年8月10日発行の68版まで同じ表紙絵だったと思われる(ただし、この「よ5-1」では背表紙は白地にバーコード、値段等のみ記述)。いずれにせよこのシリーズの中でも、一番多く目にする杉本氏の作品の一つであろう。

 こちらも緑三〇四シリーズではないが、平成8年に「金田一耕助ファイル」シリーズとして改版となり、ここにも同装画が、短冊形に切り抜かれて使われている。さらにまた、平成24年に「横溝正史生誕百十周年記念」で復刻されたのも本版であった。

※確認済みの版
20版(昭和50年10月20日発行)
30版(昭和51年10月20日発行)
33版(昭和51年11月6日発行)
35版(昭和51年12月10日発行)
40版(昭和52年5月30日発行)
41版(昭和52年6月30日発行)
43版(昭和52年8月15日発行)
45版(昭和56年8月30日発行)

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