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2018年11月22日 (木)

丹夫人の化粧台(よ 5-48)

 11月22日、角川文庫における横溝正史作の久しぶりの新刊『丹夫人の化粧台 横溝正史怪奇探偵小説傑作選』(よ 5-48)が発刊された。横溝氏の発掘作品集を多数手掛けている日下三蔵の編集になるもので、以下の14作品が収録されている。ちなみに( )内は、旧「緑三〇四」シリーズの収録文庫名である。

1)「山名耕作の不思議な生活」(『山名耕作の不思議な生活』)
2)「川越雄作の不思議な旅館」(同上)
3)「双生児」(同上)
4)「犯罪を猟る男」(『恐ろしき四月馬鹿』)
5)「妖説血屋敷」(『誘蛾燈』)
6)「面(マスク)」(同上)
7)「舌」(同上)
8)「白い恋人」(『青い外套を着た女』)
9)「青い外套を着た女」(同上)
10)「誘蛾燈」(『誘蛾燈』)
11)「湖畔」(『悪魔の家』)
12)「髑髏鬼」(角川文庫未収録)
13)「恐怖の映画」(『殺人暦』)
14)「丹夫人の化粧台」(『山名耕作の不思議な生活』)

 未刊行作等があるわけではないものの、金田一耕助シリーズ以外の作は、現行文庫ではほとんど読めないので、それはそれで存在理由があるか。ちなみに唯一、角川文庫未収録の「髑髏鬼」は、春陽堂文庫版の『殺人暦』、あるいは出版芸術社・刊の『赤い水泳着』(名横溝正史探偵小説コレクション)に収録されていた。また、それぞれの作品は、上記角川文庫を底本としているが、「改版にあたり、『横溝正史ミステリ短篇コレクション4 誘蛾燈』日下三蔵編(二◯一八年三月、柏書房刊)などを参照し、明らかに誤植と思われるものは改め、一部原文表記に戻しています。」と巻末に注記があり、この方針は先行して出た限定版『真珠郎』『蔵の中・鬼火』を踏襲している。今頃気づいたのだが、この新刊文庫のカバー折り込み部分に記載されている既刊文庫リストには、よ 5-40『真珠郎』、よ 5-41『蔵の中・鬼火』も掲載されている。限定版ながらリストに載っているのは、どのような事情にものだろうか。やはり今後、一般販売されるのだろうか。

 無論、今回の目玉は、表紙カバー絵の担当が、なんと杉本一文氏であるということ。角川文庫で杉本氏の表装画に出会えるのは、平成8年9月に「金田一耕助ファイル」シリーズで出た『人面瘡』『首』以来のこと。新作の装画を書いてくれた杉本氏には、心から感謝の意を表したい。

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