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2018年11月 4日 (日)

030-1 貸しボート十三号

 『貸しボート十三号』・・・印象的な題名を持つこの作品集には、金田一ものの中編が3作集められた。巻頭の「湖泥」は、のちに「金田一耕助ファイル6」として出た『人面瘡』に収録されている。「堕ちたる天使」は、岡山の磯川警部と東京の等々力警部が顔合わせをする作品としても知られている。この文庫における杉本一文氏の表装画は、やはり表題作の「貸しボート十三号」を扱っている。ナンバー13をつけた無人のボート上に緑のコート、そして鮮血。ここで杉本氏はブラシではなく絵の具を使ったようで、普段とはややタッチが異なっているのが特徴と言える。

 この作品も改作もので、初出は「別冊週刊朝日」に昭和32年8月に掲載された同名の短編であった。翌年、約4倍の長さに改訂された。この改稿前の版は、出版文芸社・刊の『金田一耕助の帰還』(現在は、光文社文庫所収)で読むことができる。

※確認済みの版
初版(昭和51年3月5日発行)
3版(昭和51年7月30日発行)
8版(昭和52年6月30日発行)
13版(昭和53年7月30日発行)

(注)「角川ホラー文庫」において、『トランプ台上の首』というタイトルで横溝氏の編集ものが出たことがある。上記「貸しボート十三号」のほか、「トランプ台上の首」、エッセイ「探偵小説講座」を収めている。

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