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2006/09/30

Digital Nestle-Aland Prototype

 今日、仕事から家に帰ってきたら、銀座の教文館から『国際聖書フォーラム2006講義録』が届いていた。これは、夏前に上京した折に、予約しておいたもの。ジェイムズ・M・ロビンソンや、ジョン・ドミニク・クロッサンといった欧米の大物学者に加え、大貫隆氏や月本昭男氏など我が国の気鋭の学者の講義が26本も掲載されていて3500円だから、これはかなりお得では?。さっそくぱらぱらとあちこちを眺めていたら、ミュンスター大学の新約聖書本文研究所のクラウス・ヴァハテル氏による「ネストレ=アーラント」に関する最新の報告が目についた。

 ここに示された情報のうち、近い将来に出されるであろうネストレ28版!の近況も、もちろん興味深いのだが、さらにデジタル版のネストレが、ミュンスターの研究所のサイトでプロトタイプとして提供され、かなりのレベルまでできあがっているらしい。

http://nttranscripts.uni-muenster.de/

 さっそく見てきました。第一感として、「これは、すごい!」。本文の単語ごとに異読情報がビジュアルとして表示される機能はきわめて便利で、まさにデジタル版の強みだ。また僕が一番気に入ったのは、「写本本文の転写」機能。つまりシナイ写本なら 01、アレキサンドリア写本なら 02 といった、写本番号をクリックすると、その写本に示された本文が画面に表示されるという仕組みである。しかも、先の発言で触れたノミナ・サクラ nomina sacra の縮約形もそのまま見られるので、この点では明らかに紙バージョンを超えている。またシナイ写本やバチカン写本のように、後世の校訂者による加筆もちゃんと表記しされている。まだまだ工事中のところもあるようだが、このままでもかなり使えるのではないだろうか。

 At the same time, the Nestle-Aland (28th edition) is being digitised and prepared for publication on CD-ROM.  It is planned to link the text and apparatus of the digitised Nestle-Aland on the CD to the additional transcripts and their apparatus published on the Internet.

とサイトにもクレジットされているので、この新時代のデジタル=ネストレの誕生に期待したい。(でも、こういう情報って、フォーラムの報告みたいな形でなく、日本の聖書関係者の本や雑誌記事等になぜ普通に紹介されないのかなあ・・・)

□『国際聖書フォーラム2006講義録』問合先 財団法人 日本聖書協会 頒布部 TEL.03-3567-1987  FAX.03-3567-4451

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