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2019/09/17

聖書翻訳の訂正について

 最近、Twitter 上で話題になっていたが、昨年末に出た「聖書協会共同訳」の「聖書語句訂正一覧」が一般財団法人日本聖書協会の HP で公開された。

『聖書 聖書協会共同訳』初版発行後に生じた変更・訂正箇所につきましては、下記に記載されているとおりです。
( )は訂正決定日を示し、逐次、重版、新版に反映していく予定です。
https://www.bible.or.jp/read/si_word_correction.html

とのことで、今回はすべて(2019/8/30)付けになっている。旧約:55、旧約続編:17、新約15、本文以外(凡例、巻末付録、小見出し、柱)15、引照・注10、合計112箇所という数になる。このうち「ルビ」の訂正が一番多く、26箇所(うち、「ルビ振り」が2箇所)。「ルビはaiに任せた感じの間違いですね。」という評もあるとおり、ソフト上で自動的にルビを打って、結局、修正もれとなったような箇所も多い(特に旧約、旧約続編)。あと多いのは、漢字表記の修正22箇所などであり、ただしこれらは単純ミスだけに読者も気づきやすい(あるいは意味的な差異はほぼない)。むしろ、以下のような場所は数こそ少ないものの、初版等をお持ちの方は付箋でも貼っておくほうが望ましいだろう。

◯出エジプト記 14:12
荒れ野で死ぬよりはエジプト人に仕えるほうがましです。」
→ 私たちはエジプトであなたにこう言ったではありませんか。『放っておいてください。私たちはエジプト人に仕えます。荒れ野で死ぬよりはエジプト人に仕えるほうがましです。』」

 ちなみに、新約研究者の辻学氏は、自らの Twitter で、以下のように発言されている。

新共同訳も、旧約+続編+新約で290箇所にも及ぶ訂正を入れている(加えてその他の部分に85箇所前後)。協会共同訳の112箇所が少なく見えるから怖い。ただし協会共同訳は初版第1刷でこの数ではあるが。新共同訳も協会共同訳も、使うときはどの版かに気をつける必要あり。 https://www.bible.or.jp/read/read08.html 」(2019年9月1日付け

 参考までに「新改訳2017」の方も、2019年5月15日付けで43箇所の「変更・訂正箇所」を公開していて、こちらは「印刷用PDF」も用意している(>>こちら)。修正箇所の多い少ないは別にしても、『聖書 聖書協会共同訳』の方も、今後きちんとこのような印刷用の正誤表を出していっていただきたいと思う。そうであれば、旧版を買った人も、本にはさんでおくことができるだろうから。

(2019/11の注記)当初、記事にはこのように書いたが、日本聖書協会の上記 HP で「『聖書 聖書協会共同訳』訂正一覧 印刷用pdfファイルダウンロード/見開きA5判(139KB)/見開きB5判(139KB)/見開きA4判(139KB)」がすでにアップロードされていた。

 また「聖書協会共同訳」では、今秋に「スタンダード版」と題し小型・中型のバージョン(5種)を出している。こちらは引照・注は省かれているそうであるが、この処置はどうだったか。注付きであることが、「聖書協会共同訳」の重要なアドヴァンテージだったはずだが・・・。ちなみに『新改訳2017』の方は、「児童版」新約聖書でもちゃんと「注」は付いている(巻末にまとめて表示。ただし引照はなし)。上記変更・訂正も反映しているようだし、これはベッドサイド等に置いておくのにも便利な一冊だと思う。

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