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2018年2月15日 (木)

ファイ&ハイデルベルク響のハイドン演奏まとめ

 ファイとハイデルベルク交響楽団のハイドン交響曲集シリーズから、「ロンドン・セット」が発売された。昨年末に発売のアナウンスがあったときに、「これまでにもロンドン・セットの曲はかなり出ていたはず」と思い調べてみたのだが、どうも第101番「時計」だけ見つからない。HMV の解説でも触れられていなかったし、特にメーカー・アナウンスもなかったが、録音日が「2015年10月」となっているのでこれ1曲は初出とにらみ、予約発注しておいた。 その商品がようやく届き、聴いているところなのだが、これを機会にシリーズをまとめておくことにした(第2巻のみ、シュリアバッハ室内管を振っている。曲目の次の日付は、録音年)。

1)第104番「ロンドン」/第94番「驚愕」/「アチデ」序曲 Hob. Ia:5 1999年
2)第64番「時の移ろい」/第45番「告別」(シュリアバッハ室内管/ファイ) 1999年
3)第82番「熊」/第88番/第95番 2001年
4)第34番/第39番/第40番/第50番 2001年・2003年(No.34)
5)第83番「めんどり」/第84番/第85番「王妃」 2002年
6)第49番「受難」/第52番/第58番 2005年
7)第69番「ラウドン」/第86番/第87番 2006年
8)第41番/第44番「悲しみ」/第47番 2006年
9)第70番/第73番/第75番 2007年
10)第60番/第61番/序曲ニ長調 Hob. Ia:7 2008年
11)第57番/第59番「火事」/第65番 2008年
12)第48番/第56番 2009年
13)第93番/第96番/第97番 2009年
14)第31番「ホルン信号」/ホルン協奏曲第1番/同第2番(ホルン=ヴィルヘルム・ブルンス)/2008年
15)第53番「帝国」/第54番/第53番(alternative Finale、Hob. Ia:7) 2010年
16)第90番/第92番「オックスフォード」 2011年・2010年(No.92)
17)第1番/第4番/第5番/第10番 2011年
18)第89番/第102番/協奏交響曲変ロ長調 Hob. I:105 2012年
19)第26番「ラメンタツィオーネ」/第27番/第42番 2012年
20)第25番/第36番/第43番「マーキュリー」 2013年
21)第99番/第100番「軍隊」/序曲「突然の出会い」ニ長調 Hob. XXVIII:6 2013年
22)第98番/第103番 2013年
23)第6番「朝」/第7番「昼」/第8番「晩」/第35番/第46番/第51番(後半の3曲は、ベンジャミン・スピルナー指揮) 2014年・2016年
24?)第101番(ベンジャミン・スピルナー指揮) 2015年

 調べてみたら、自宅には全24巻中16巻があったのだが、他に上記3)5)7)から、いわゆる「パリ・セット」の6曲を2枚のCDにまとめた盤があった※1。今回の「ロンドン・セット」も、そうしたまとめ盤のひとつと言えるが、上記のように第101番「時計」が初出という点だけが特殊となっている。今、HMV のサイトをのぞくと、誰かが問い合わせでもしたのだろうか、いつのまにか商品タイトルが、

「ロンドン交響曲集(第93~104番) トーマス・ファイ指揮(第101番『時計』のみベンジャミン・シュピルナー)、ハイデルベルク交響楽団(4CD)」

と変わっている。これは、第23巻も同じで、2枚組のうち Disc2 は、ベンジャミン・シュピルナーの名前がクレジットされていた。実は、ファイは大きなけがをしたらしく、今は指揮台に立てない状態だという事情がそこにはあるという。

 ドイツ・マンハイム在住のヴィオラ、バロック・ヴィオラ奏者、矢崎裕一さんの2015年10月のツイートでは、「昨年末以降、シェフのトーマス・ファイが大怪我をして指揮台に立てなくなり復帰の見通しも立たない」とあるので、少なくともファイさんは2014年末にはすでにけがをされていたのかもしれない。第101番の録音日は2015年10月なので、ちょうど上記第23巻の「2014年3月(Disc1)、2016年6月(Disc2)」の中間にあたる。なので、この第101番も、指揮者なしで済ませたということだろう。もともと仕上げの精密さやオケの美観より、強弱・緩急のコントラストの妙や即興性で聴かせてきた団体である。その傾向は今回の「時計」でも十分うかがえるし、決して勢いは落ちていない。矢崎さんの2017年5月のツイートでも「トーマス・ファイは、2年半ほど前の階段での大怪我の後遺症で現在もまだ療養中でして、我々も彼が今後復帰できるの残念ながらわからない状態です。ハイドン交響曲全集の残りが約3分の1程ありますが、小編成の曲ばかりなので現在のところ指揮者無しでの録音が少しづつ進行中です。」とある。ぜひ、全集完成までこぎつけてほしい。

※1 ほかに、ファイ&シュリアバッハ室内管には、ピアノ協奏曲3曲(Hob.XVIII:3、XVIII:4、XVIII:11)を収めたアルバム(1999年)がある。

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